それぞれの流儀によって

明日で今年度の非常勤講師としての活動が
ひとまず終わりとなります。
本当にあっという間です。


今年で2年目ですが
周りからよく声をかけられます。

「先生なんてできるの?」

そもそもその人の言う『先生』という定義がわからない。笑




今年度の初日にまず思ったこと。

自分の授業の際にフォローしてくださる先生が減ってる。

とりあえずは負担をかけなくて済んでるのだろうか?



でも去年とまったく同じ内容、流れでは進めてない。
昨年以上に負担をかけてるかもしれない。苦笑
その理由はこんな感じだからです。



去年と同じ意識で臨んでいること。
それは

サービスの楽しさ、素晴らしさを伝えること。




みんな調理師を目指しているのは承知の上で、
サービスにはあんまり興味がないのも同じく、
それでもサービスに進みたいと思ってくれるような
生徒が一人でも表れてくれたら最高。

人生がもう一度あってもやりたい仕事だということを
全力で表現したいと考えています。
※実際はこの人生をやり切って終えるので
 もし次の人生があったら別の職種に就きます


そしてもう一つ、

質の高い体験談を進化させ続けること。





個人的に、あくまで個人的にですが、

「昔こんなすごいことをしたことがある」

「過去にこんな大きな仕事をした」

系の話に頼りたくない、というスタンスです。
その時が人生のハイライトだったりピークだったり、
それを感じさせる人の授業ってどうですか?




で、今のアンタはどうなんだよ!?




って思うはずです。
(あくまで個人的に思うだけですよ)


自分の中でこの縛りはとてもいいですね。
常に自分を成長・進化させ続けていないと
生徒の前に立つ資格はないというのと同義です。

今年は念願だった世界一のサービスマンに会ってきましたし
また一人ミシュランシェフとのコラボも増え
年末には別のコラボイベントにもお誘いを受けたり
順調にキャリアを積んでいけています。
(積んでいけているはず…)


いつもアップデートし続ける存在でありたいものです。
それがサービスマンとしての流儀にも通じます。


そして昨年より少しでもテンポよく効率よく
生徒たちが吸収してくれるよう成長してくれるよう
授業の進め方や順番などもカスタマイズする必要があります。

当たり前ながら昨年度の生徒たちとは反応も違い
アプローチの仕方も臨機応変にしないと
耳を貸してくれなくなってしまうでしょう。
その辺りはサービスマンとしての経験で
上手くやっていかないとそもそも人相手ができません。



それでも楽に考えられているのには深い理由があります。

この授業の善し悪しの判断基準がずっと先にある

ということだからです。

あの時の講義がよかった、悪かった、というのは
生徒の将来の結果を視ることでしか判断できません。
反対に生徒が願った人生を歩んだとしても
この授業との因果関係を測るのもまた困難です。

つまりどう転んでも責められることはない

とも言えますが、
自分がそんな無責任な気持ちでここに立つわけがないことは
自分を知るすべての人がわかってくれているでしょう。



自分はPHP研究所の認定ビジネスコーチでもあり
神経言語プログラミングのマスタープラクティショナーです。
むしろここでの授業が将来とあるタイミングで
必要なスキル・知識が箱から飛び出すように
こっそりと魔法をかけています。

そのタイミングがいつやって来るのか、
それだけは本人次第なので誰にもわかりません。
ひょっとすると使うことなく人生を終えるかもしれません。

サービスマンの生き方にも似たところがありますね。

いつ出番がやってくるかわからないスキルを
習得するために延々と練習を重ねたり、
いつ披露するかわからない知識を
いつでも取り出せるように頭に叩き込んだり…


夢中で取り組んだ駆け出しの頃が思い出されます。
(今も夢中ですが取り組んでいる方向性が違います)


 




奇しくもこの場所は10数年前に
初めて店長を務めたレストラン(名前は変わってます)です。
あの頃とは全く違った視点で、想いで、今は眺めることができています。


あなたは自分の仕事を伝えるとしたら一番大切にしたいものは何ですか?